南鳥島沖のレアアース、本格調査へ…海洋機構
読売新聞 - 01月10日 08:00
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海洋研究開発機構は今月21日、小笠原諸島・南鳥島(東京都)沖の太平洋海底で確認されたレアアース(希土類)泥の本格調査に乗り出す。
レアアース泥の分布域を明らかにし、政府の資源開発戦略に役立てる。
同島周辺では、加藤泰浩・東京大学教授(地質学)の研究チームが昨年6月、過去の国際学術調査で得られた水深5600メートルの泥から、ジスプロシウムなどのレアアースを高濃度に含む大規模な鉱床を確認した。日本の排他的経済水域(EEZ)内では初めてだが、泥に含まれる詳しいレアアースの量などは不明だった。
海洋機構は21日から31日にかけ、深海調査研究船「かいれい」を使い、同島を中心とするEEZ範囲内の海域で、抽出調査する。人工の地震波を使って海底の泥の厚さを調べ、資源量の推定に必要なデータをとるほか、泥を深さ20メートルまで採ることができる機器で採取する。分析は2~3か月かかる見込みで、データを経済産業省などへ提供する。