株価の刻み幅を10銭単位に変更検討 日本取引所が来年試験導入
日本取引所グループが、株価の刻み幅を現在の10分の1に縮小して行う取引を来年1月に試験的に導入する方向で検討していることが29日、わかった。銘柄数を限定して始め、結果をみて平成27年度中にも本格導入する。より細かな値動きをさせることで、売買を活性化させる狙いがある。
現在、株価が3千円以下の株式は1円刻みの値動きをするが、これを10銭刻みにする。背景には、日本株は世界の主要株式市場と比べ、刻み幅が大きいとされていることがある。株価が高い銘柄はともかく、100円なら1%以上動かないと差益が出ない。株価の水準が低い銘柄は売買高が比較的少ない場合が多いが、みずほフィナンシャルグループなど、主力株でも200円前後の銘柄がある。
日本取引所は26日に発表した中期経営計画で株価の刻み幅の見直しを盛り込んだ。27年度には東京証券取引所の株価取引システム刷新を控え、これに合わせ本格導入する可能性がある。