自動車8社、2月国内生産15%減 現地生産加速、輸出14%減
国内乗用車メーカー8社が28日に発表した2月の国内生産合計は、前年同月比15.4%減の76万7335台と、6カ月連続で前年実績を下回った。エコカー補助金終了に伴い国内需要が低迷しているほか、海外への生産移転で輸出が減少していることも響いた。輸出は中国や欧州での販売不振の影響も出ている。
トヨタ自動車の国内生産は、13.2%減の30万652台。タイ洪水による減産分を挽回するため前年同月の生産が高水準だった反動も出た。ホンダは北米や欧州向けに輸出していたスポーツ用多目的車(SUV)「CR-V」を現地生産に切り替えたことも大きく、47.9%減とほぼ半減した。一方、新型車「CX-5」などの販売が国内外で好調なマツダは19.6%増加した。
輸出は8社合計で14.0%減の36万6109台。為替相場は円安が進んでいるが、各社は「地産地消」で生産する方針を打ち出し、現地生産を進めている。日産自動車は電気自動車(EV)「リーフ」の生産を1月から米国でも始めたことなどで47.9%減だった。
一方、海外生産は8社合計で7.2%減少。中国生産は日中関係の悪化による販売低迷と、春節(旧正月)の休暇で操業が止まったことが重なり、下落幅が大きくなった。ただ、中国生産の減少は「底を打った」(三菱自動車)とみる向きもある。