円安・株高の動き、再び活発化 G20で日銀政策受け入れ
日銀が4日に決定した従来とは次元の異なる金融緩和を機にいったん加速した円安・株高の動きが再び強まってきた。先進国と新興国による20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議で、日銀の金融緩和に伴う円安進行への批判が避けられたことを受け、19日の東京市場では円相場が1ドル=99円台と、1週間ぶりの円安水準に下落した。
ただ、節目の100円突破を前に、円売りのペースが鈍るとの見方もあり、緩和効果の持続性が注目されている。19日の東京金融市場は、円安を好感して日経平均株価も反発し、終値は前日比96円41銭高の1万3316円48銭と、2日ぶりに1万3300円台を回復した。
日銀の「異次元緩和」の決定後、円相場は緩和前の1ドル=93円台から一時、100円目前まで円安が急進。東京株式市場では、緩和決定翌週の今月第2週に海外勢の買越額が、週間で過去最高の1兆5865億円に膨らみ、11日には日経平均株価が約4年9カ月ぶりに終値で1万3500円台をつけた。その後は「為替操作批判」への懸念などが円安進行の重しとなっていた。
しかし麻生太郎財務相はG20の初日会合後、ワシントンで「反論はなかった」と語り、日本の主張が受け入れられたとの認識を表明。G20では日本の主張が受け入れられた形だ。これを受け、日本のデフレ脱却を期待する投資マネーの動きが再び活発化してきた。
ただ、円相場はこの半年あまりで約25%も下落している。一本調子の円安進行への警戒感は根強く、100円を付けた後は「96~103円で推移する緩やかな円安に戻る」(みずほ証券の鈴木健吾FXストラテジスト)との見方もある。
また、北朝鮮情勢や中国経済の減速、米国の雇用改善が鈍るなどの不安材料も多く、「円安だけでは株価上昇は続かない」(大手証券)との声も聞かれる。週明けには上場企業の決算発表が本格化する。異次元緩和で業績予想がどの程度上向くかが、円安・株高の先行きを左右しそうだ。
